子供が不登校になるとゲームばかりしている、YouTubeばかり見ている・・・というのはよく聞く話かなと思います。何なら「不登校 ゲームしかしない」なんてワードを知恵袋で調べてしまったり。。。(私はそうでした)
我が家の息子も不登校になり、とにかくゲームばかりしていました。
私は初めゲームを制限していたんですよね。
今思うと辛いことをさせてしまったんだろうなと思います。不登校になってゲームばかりしている息子を見ると「ゲーム依存症(ゲーム障害)」になるんじゃないか・・・と、悪い情報の方が気になってしまい大事なことが抜けていたのだと今は思います。
それからゲームを禁止せず制限もせずやっていこう!と思ったわけですが、なぜそう思うに至ったのかまとめてみました。
また、ゲームを禁止も制限しないと決めてから、私が気を付けていたこともまとめていますので参考になるところは参考にしてもらえればと思います。
ゲームを無制限にして5年経った息子の今のことも書いていますので、気になる方は最後まで読んでいただけると嬉しいです♪
ゲームが終わった後は絶望する
息子が不登校になった時、私は働いていたため息子を家でお留守番をしていました。
当時は息子は小4で、ゲームはSwitchがメインでした。Switchは時間の管理ができますし、どれくらいゲームをしたかも見ることができます。当時は1日2時間に設定していました。
ある日息子は泣きそうな顔で私にこう言いました。
ゲームの時間が終わったら、何もすることがないから絶望する。
絶望って・・・私は一瞬そう思いました。
でも何もすることが無いから絶望しているわけではないんですよね。
それは何もすることが無くて「学校のことを考えてしまう」から絶望してしまうんですよね。
私は仕事を忙しくしている間は忘れられますが、息子は一人で家にいるわけです。何もしない時間が沢山できれば、そりゃ嫌なことを考えてしまうに違いありません・・・想像するだけでも辛いなと思います。
そもそも何のために学校を休ませて息子は家にいるのか?
それは息子の心を休ませるためです。
ゲーム依存症というまだなってもいない、よくわからないものを怖がって、今一番大事な息子の心を休めさせるという選択を私は放棄していたのです。
ゲームは悪なのか?
そもそも、ゲームがそんなに悪いのか?ですよね。
子供にゲームを制限をしていた私ですが、実を言うと大学生の頃かなりの時間をゲームに費やしていました。それこそゲームして朝になってしまうこともありましたし、一日中ゲーム三昧なんてこともありました。
でもゲーム依存症になることもなかったわけです。
勘違いしがちですが、「長くゲームをしたら依存症になる」わけではないんですよね。
ここを、わかっているようでわかっていなかったなと思います。
そしてなぜ私はこれほどまでにゲームにのめりこんだのか?それは親に「ゲームをすればバカになる」と一切させてもらえなかったから、その反動だと思っています。
大学に入って自由になった途端、私は今まで我慢していたゲームを遊びつくしました。そして遊びつくした私は、社会人になってからはゲームをすることはほぼなくなりました。
この私の経験は、遅かれ早かれがっつりやるのであれば今でも良いんじゃない?と思えた一つの要因のように思います。
ゲームを無制限にして気を付けたこと
ゲームを無制限にしてから、私は3つ気を付けていたことがあります。
それは・・・
- ゲームについて質問をする
- 一緒にゲームをする
- ゲームを否定しない
ゲームについて質問をする
毎日、仕事が終わって家に帰ると息子にゲームの質問をしました。
「今日は何のゲームをしたの?」とか、実際にゲームをしていたら、「これはどんなゲーム」とか。
できるだけゲームの話をするようにしました。息子はとても楽しそうにゲームの話をしてくれます。さっぱりわからないこともありますが、分からないことは聞いてみたりするだけで話は盛り上がります。
話をする中で、息子の素敵な一面が見えるとそこについて話をすることもありました。
「そんな難しそうな事考えてやってたの?」とか
「このゲーム最後までやり遂げたんだね!」とか
気が付いたときは口に出すようにしていました。
一緒にゲームをする
一緒にゲームをすることを増やしました。一緒にできるゲームを買って一緒にすることもありましたし、横で息子のゲームを観戦することもありました。
それだけで日々の会話が増えたように思います。
更に良かったのは、ゲームを一緒にするとどのタイミングでないとやめられないのかがよくわかるようになりました。
するとすぐに息子がゲームを終われない時でも、今ここならやめられないかと思えて私がイライラすることが減りました。
ゲームを否定しない
ゲームは息子にとっては大好きなもの。
大好きなものを否定されるのはそれを好きな自分も否定されている気持ちになるかと思います。だからゲームを悪く言わないように気を付けるようにしました。
私はもともとゲーム好きなので悪くいう事はほとんどありませんが、例えば「ゲームばかりしたら目が悪くなるよ」とか子供のためにと思って言ったことでも、ゲームの批判につながってしまうことは避けるようにしました。
こうやってこの3つのことに気を付けて、ゲームを無制限へと変えていきました。
そうすると次第に、私がゲームの質問をしなくても息子からどんどん話をしてくるようになりました。私も一緒にゲームをすることで知識が増えて、反応できるようになりました。
良い循環ができて、息子の顔が生き生きしてきたころ、ゲームの話の合間に息子の本音が垣間見えるようになりました。
「学校は色んなことを強制してくる」
「騒いでいる子たちの近くにいただけで先生に怒られた。違うって言っても信じてもらえなかった」
「疑問に思って聞いても、先生は相手にしてくれない」
こんなことをポロっと言うようになりました。
ああ、息子が少しずつ言語化できるくらい心が落ち着いてきているのだな、私はそう思いました。そしてゲームを無制限にして良かったな、そう思う瞬間でもありました。
ゲームを無制限にしてから5年
今、息子は中3です。小5から不登校になって中3までゲームはし放題。
ゲーム依存症になっているかと言われれば、なっていません。ずっとゲームだけしているかと言われると、そんなこともありません。
自分の中で管理しているようにも思います。制限を外したばかりの頃は確かにたくさんゲームをしていたように思いますが、時間とともにその傾向は無くなり、したくないならしない、したいときはがっつりすると自分の中でちゃんと管理できるようになっていました。
制限されていたからこそ執着していたの部分もあるのかもなと今は思います。
そしてむしろゲームからたくさんの知識を得ているのも事実。息子が言っていたことをまとめてみると・・・
- 攻撃が割合攻撃だと、あとどれくらいで敵が倒せるのかを考えるために頭で計算をしなければいけない。
- どうすれば勝てるのか戦略を練らなければならない。
- その言葉にどんな意図があるのか深読みしないと解決しない。
こんな感じでした。
それに親が感じたことは、マニアックな英単語をよく知っていると思います。ふとした時にその単語はこういう意味だよと教えてくれます。どこでそんなこと知ったの?と聞くとほぼゲームでした。
私の場合、小さいころからゲームは悪だと親に言われてきて、更にその風潮が日本にあるから、ずっとゲームは悪いものだと思い込んでいたのだと思います。
でも将棋やオセロ、何ならスポーツだってゲームなんですよね。デジタルかアナログかの違いでここまで親から嫌われてしまう理由は何なのかなと思います。
ゲームは目を悪くするとか言われますが、先日視力検査をしに行ったのですが、今のところ息子はあれだけゲームをしていても目は悪くなっていませんでした。私は中2から眼鏡をかけていたので、ゲームをしていなかった私の方が目が悪くなっているじゃないかと笑っちゃいました。
スポーツで体を壊す子もいれば、壊さない子もいる。同じうようにゲームで目が悪くなる子もいれば、ならない子もいる。ただそれだけなのではと最近は思います。
昨年息子はWISCを受けました。小4の時に受けたときとの結果を見ると、明らかにワーキングメモリが増えていました。10高い結果になっていました。
10が誤差範囲なのかはわかりませんが、私はもしかしたらゲームのお陰では?と思っています。
ワーキングメモリ(作動記憶/作業記憶)とは、脳の前頭前野の働きの一つで、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶し処理する能力です。
ワーキングメモリの役割は、入ってきた情報を脳内にメモ書きし、どの情報に対応すればよいのか整理し、不要な情報は削除することです。ワーキングメモリの働きによって、瞬時に適切な判断を行うことができるともいわれています。
引用:LITALICO発達ナビ
上記、読んでもらうとゲームでやっていることだなぁと思われる方も多いかなと思います。
ここには書ききれないゲームの良いところはあります。もちろん悪いところもあるでしょう。それは全てにおいて同じなのではないでしょうか。
物事をフラットに考えた時に、今の自分の子供にとってゲームが必要なのかどうかでまずは考えてみるのも良いかなと思います。
そして、もし自分がゲームを好きになれなくても、「ゲームが好きなところも含めてあたなが好きだ」という事が伝わる行動をとっていければ、親に自分の好きなものを認められたという安心感に少しずつつながっていくのかなと私は思います。
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